「ウィッチフッド」にまつわる活動は、「過去から未来のすべての自分を救う究極のセルフケアプロジェクト」として始まりました。
多くの方々がそうであるように、私は子供のころから、少しばかりの「居心地の悪さ」を抱いてきました。
いつも見張られているような感じや、友人関係でのぎこちなさ。
注目されるのが苦手で、自分の気持ちを打ち明けられない。
自然と聞き役に回ることになり、相手が吐き出す感情を飲み込むことで胸に溜まっていくモヤモヤ。
本当の意味で打ち解けられる相手はおらず、心の中ではいつも、ひとりぼっちだと感じていました。
大人になり、ある程度気持ちの整理をできるようになってからも、そういった想いが完全に消えることはありません。
なんとか楽に生きていけるようにしようと、ここ数年は様々なことを考えました。
心理学や社会学の本をたくさん読み、アイデアを出しては潰し、の繰り返し。
その中で、ウィッチフッドという概念や低干渉型のつながりが理想としてあぶり出されました。
他者とのコミュニケーションにおいて居心地の悪さを感じる私も、誰かとつながっている姿を理想としていたのです。
私は決して特異な人間ではありません。私と同じ性質の人は他にもたくさんいるでしょう。
そしてその人たちは私と同じ方法で救われる可能性が高い。
そういう人たちとなら、ウィッチフッドや低干渉型のつながりを実現できるかもしれない、と考えました。
さらに、もしかして。
ニッチではあるけれど、他者を助けることもできるのではないでしょうか。
そこで私は、この理想を「場」や「システム」として具体化することにしました。
自分の欲しいもの・欲しかったものをかたちにしていく作業は、大変ですが、とても楽しくもあります。
いまはまだ小さな灯ですが、過去から現在、そして未来の自分が欲しがるものを軸にして、徐々に大きくしていきます。
marja/まるやといいます。
30代後半の単身者です。医療機関のバックオフィスで働きながら、行政書士としても活動しています。
趣味で紙バンド製のミニチュアをつくったり、短歌や文章を書いていたりします。最近は、ミシンでのものづくりにもハマっています。
子どものころから、物書きになりたいという夢を抱いてきました。
常に居心地の悪さや他者との馴染めなさがあり、精神的なダメージによる通院も経験しました。
いまでも若干の生きにくさは感じるものの、前向きに改善策を考えられるようになっています。
私の救いとなったもののひとつが、「創作」という概念です。
誰かが創作した物語に没頭している間は、孤独を感じませんでした。
魅力的な登場人物たちや手に汗握る展開で心がいっぱいになり、さみしさの入る隙間がありません。
また、自分自身も創作活動を行うことによって、胸に溜まったモヤモヤを吐き出すことができました。
ウィッチフッドの灯において、創作というキーワードが重視されるのは、この体験があるからです。
創作は、自分と他者を循環するサイクルを形成します。
私の生み出した作品が誰かの心を動かし、その誰かのことばで私の心が動く。心の動きは新しい作品を生む。
私自身がほかの誰かの作品で心動かされることもあり、その動きが自分にも他者にも影響を与えていく。
同時に、直接的なコミュニケーションが苦手な人は、作品を媒介としてつながりを持つこともできます。
ウィッチフッドの森は、過去から現在までの私が欲しかった「場」。きっとこれからも必要とするはずです。
同じような「場」を必要とする人に届きますように。
また同時に、これまでに経験したことや学んだことを、「魔女の知恵」として共有できれば幸いです。